こんにちは、ハスキー不動産です。不動産投資に興味があるサラリーマンの方は多くいらっしゃると思いますが、お金がたくさん必要で難しそう、失敗するんじゃないかといった不安をよく耳にします。
実際のところ、一口に不動産投資といっても様々な手法があり、今回は不動産投資の方法について勉強したいと思います。思いつくだけでも以下のような手法があります。
実際は、地主さんで土地を所有しており、駐車場として賃貸していたり、倉庫を保有して貸し出したりしている方もいらっしゃると思いますが、ここで紹介するのは一般的にサラリーマンが投資しやすい手法を紹介しています。
長くなるので、今回は1)自己居住用住宅~4)中古区分マンション投資までを紹介します。
第1回 現物不動産投資
1)自己居住用住宅
2)中古戸建て投資
3)中古区分マンション投資
4)一棟アパート・マンション投資
第2回 間接不動産投資
5)J-REIT
6)REIT ETF
この記事は、不動産投資に興味があるが、どういう方法があるか分からない初心者投資家向けに紹介しています。この記事を読むと、不動産投資を始めるにあたって、投資方法を俯瞰的に見ることで、どの手法が自分に向いているかを考えるヒントを紹介します。
1)自己居住用住宅
自己居住用住宅ってなんだ、と思った方も多いと思いますが、自分で住むために買ったマンションなどの住宅のことです。日本だと住宅ローンを組んで自分で住む不動産を買うことを不動産投資とは考えませんが、海外だと最も人気な投資方法です。
最も大きなメリットは、住宅ローンが使えるということです。不動産投資ローンだと借り主の属性によって様々ですがだいたい2%~4%の金利が一般的です。5,000万円借りると年間約100万円~200万円が金利支払いのためにお金が消えていきます。
住宅ローンの場合は現在、変動金利だと0.5%つまり年間25万円程の金利で借りることができます。将来に渡って考えるととても大きな差です。しかも住宅ローン減税等で税額控除も受けられますので、良いことだらけです。
儲ける手段としては自分で住んでいるので、家賃が入ってくることはありませんので、売却時の価格差で儲けることになります。つまり、安く買って高く売るということです。私の友人だと、2011年に購入した4,000万円のマンションが2019年に6,000万円で売れたという話を聞きました。これはかなり極端な例だとは思いますが、家賃を払わずに快適な分譲マンションに住んで購入時と同じくらいの金額で売却できたら、ある意味タダで高級マンションに住めているということなので、かなりコスパのよい投資といえます。
注意する点としては、立地が非常に重要となることです。物件価格が上昇しているエリアで購入する必要があります。また、戸建ての場合は中古でマーケットに出すと、基本的には値下がりすることが多いですので、マンションのほうがこの投資手法には合っています。
投資用マンションというよりも、家族に合う物件を購入する際に不動産としての価値も高い物件であるかどうかを意識して購入する、というのが成功の秘訣と言えます。(私は投資目線ばかりが気になって、家族からの承認がおりず購入を断念したことが何度もあります。)
不動産経営をするのが不安な方は、まずは自宅マンションを投資目線も踏まえた上で購入してみましょう。
2)中古戸建て投資
これは中古の戸建てを購入し、リフォームし賃貸して賃料収入を得る投資方法です。
中古の戸建て物件は、築年数や駅からの距離にもよりますが、安いものだと埼玉や千葉などの首都圏でも300万円~700万円程度で購入できる物件もあります。いきなり数千万円の不動産投資をするよりは、まずは少額の戸建てを購入し、そこから得る賃貸収入を足がかりに、より大きな投資へと拡大することもできます。
中古戸建ては投資家向けサイトよりも、at Homeのような一般の人向けのウェブサイトから検索して物件を探すほうが、お手頃な物件が見つかりやすいです。
購入原資については、現金での購入が中心になります。というのも、中古戸建てについては、建物の積算価値がほとんどなく、一般の不動産投資ローンを扱っている銀行では不動産投資ローンがつかないことが多いです。ただ、日本政策金融公庫(https://www.jfc.go.jp/)に相談すれば、不動産投資ローンではなく、リフォームして賃貸業を創業するためのローンとして一部借り入れをすることもできます。
メリットが多い中古戸建て投資ですが、建物に瑕疵が見つかりリフォーム費用が想定よりも必要となる場合もあるので注意が必要です。もし初めての購入で不安だったら、ホームインスペクターを探し、事前に目視での建物状況確認を依頼しても良いでしょう。だいたい5万円程度で検査をしてくれることも多いです。仲介の不動産屋さんは、購入してもらいたいというインセンティブが強いので、建物の状況について必ずしも丁寧に教えてくれるわけではない点に注意が必要です。
建物を購入したあとは、業者さんにお願いしたり、DIYでリフォームする等してきれいにして貸し出すと、お客さんが早くついたり、高い賃料で入ってくれることがあります。ただし、せっかく購入した家だからと、外壁や水回りの設備等にお金をかけすぎると、利回りが低下してしまい、思ったより儲けが出ないといったこともあるので注意が必要です。
購入からリフォームの手配に至るまで手間が結構かかるため、サラリーマンの方はある程度の時間を確保できる方にはおすすめできますが、どちらかというと専業主夫・主婦の方の方が向いているかもしれません。
比較的少額から投資できますが、手間がかかるので時間を確保できる方におすすめの投資手法です。
3)中古区分マンション投資
中古区分マンション投資は、すでに市場に出ている中古マンションを購入、賃貸して賃料収入を得る投資手法です。
中古であることが初心者の方には重要です。新築区分マンション投資は多くの方が失敗するのでおすすめしません。というのも、新築マンションは購入当初は新築のプレミアムがついた賃料で賃貸することができますが、ある程度の年数がいくと賃料は下落していきます。
しかし、新築マンションを販売する不動産屋は、新築時の賃料でずっと貸し出せることを前提に、利回りなどを購入者に伝えます。よく、マンション投資の営業電話が事務所にかかってくることがありますが、だいたいは新築マンションの紹介で、ダメ物件を押し込もうとする悪徳不動産会社です。
一見するとそこそこの利回りが取れているようですが数年経つと、キャッシュフローが赤字になりローンの返済を自分の給与から補填するようなことにもなりかねません。ちなみに、よく節税になりますよ、といってキャッシュフローが赤字の物件を紹介してくる不届き者の不動産仲介がいますが、絶対に購入してはいけません。不動産投資は、購入することであなたのキャッシュフローをよくするものであって、赤字を垂れ流して購入するようなものではありません。
さて、年数が少し経った中古の区分マンションで、立地も悪くないものを適正価格で購入できれば、区分マンション投資は手間がかからない投資です。客付けや家賃の回収等もすべて管理会社へ任せればすみますし、マンション全体の大規模修繕等も管理組合を通して行いますので、特段手間はかかりません。サラリーマンが投資するには一番人気がある投資方法ではないでしょうか。キャッシュフローが大きく向上するわけではないので、急拡大させることは難しいですが、手堅い投資法であると言えます。
一度購入してしまえば、手間はかからないため、サラリーマン投資家にとっても始めやすい投資手法です。ただし、手残りのキャッシュフローはあまり大きくないため、投資回収に時間がかかります。
4)一棟アパート・マンション投資
区分マンションはマンションの一部屋の購入となりますが、一棟マンション・アパート投資は建物すべてを購入し、賃借人に貸し出す投資手法です。
メリット
メリットとしては、管理運営方針を自ら決められる・ある程度の規模のキャッシュフローが入るため投資を拡大しやすいといった点があげられます。
区分マンションの場合は、毎月修繕積立金や管理費を管理組合へ支払い、管理組合で大規模計画修繕や日々の管理を行うためほとんど手間はかかりませんが、お金の使い方については管理組合で決まった内容に従う形になります。
一方で、一棟マンション投資はオーナーである投資家が家賃の中から、修繕用に積み立てを行ったり、管理会社へ管理を委託する等、手間がかかる反面、自ら意思決定を行うことができるので、費用対効果の高い箇所にしぼって修繕を行うことができたり、独自の施策を行って賃借人を募集する等、いわゆるアパート経営を行います。
デメリット
・デメリットとしてある程度は管理会社へ委託するにせよ、自ら管理運営方針を決めていく必要があるため手間がかかることがあげられるでしょう。また、基本的には多額のローンを組んで投資を行うため、入居者を継続的に集めることができない場合、返済に苦労することもあります。また、区分マンションと比べると災害リスクが高いです。特に木造アパートを一棟保有している場合などは、台風や河川の氾濫等によって物理的に大きな影響を受けてしまいますので、保険の加入等をふくめて、対策が必要となります。
短い期間でキャッシュフローを改善したい積極的な投資家におすすめの投資手法です。ただし、入居者を集める経営・不動産ノウハウがある程度不可欠であり、リスクと手間がかかる投資手法ではあります。
さて、今回は第一回ということで現物不動産投資の1)~4)について紹介しました。
この4つの手法が実物不動産投資を行う上では現実的な選択肢となってきます。メリット・デメリットを比較した上でご自身にあう手法を選べばよいかと思います。
次回は、株式投資に近い形の不動産投資について紹介していきたいと思います。
それでは、ハスキー不動産でした。
第1回 現物不動産投資
1)自己居住用住宅
2)中古戸建て投資
3)中古区分マンション投資
4)一棟アパート・マンション投資
第2回 間接不動産投資
5)J-REIT
6)REIT ETF
この記事は、不動産投資に興味があるが、どういう方法があるか分からない初心者投資家向けに紹介しています。この記事を読むと、不動産投資を始めるにあたって、投資方法を俯瞰的に見ることで、どの手法が自分に向いているかを考えるヒントを紹介します。
1)自己居住用住宅
自己居住用住宅ってなんだ、と思った方も多いと思いますが、自分で住むために買ったマンションなどの住宅のことです。日本だと住宅ローンを組んで自分で住む不動産を買うことを不動産投資とは考えませんが、海外だと最も人気な投資方法です。
最も大きなメリットは、住宅ローンが使えるということです。不動産投資ローンだと借り主の属性によって様々ですがだいたい2%~4%の金利が一般的です。5,000万円借りると年間約100万円~200万円が金利支払いのためにお金が消えていきます。
住宅ローンの場合は現在、変動金利だと0.5%つまり年間25万円程の金利で借りることができます。将来に渡って考えるととても大きな差です。しかも住宅ローン減税等で税額控除も受けられますので、良いことだらけです。
儲ける手段としては自分で住んでいるので、家賃が入ってくることはありませんので、売却時の価格差で儲けることになります。つまり、安く買って高く売るということです。私の友人だと、2011年に購入した4,000万円のマンションが2019年に6,000万円で売れたという話を聞きました。これはかなり極端な例だとは思いますが、家賃を払わずに快適な分譲マンションに住んで購入時と同じくらいの金額で売却できたら、ある意味タダで高級マンションに住めているということなので、かなりコスパのよい投資といえます。
注意する点としては、立地が非常に重要となることです。物件価格が上昇しているエリアで購入する必要があります。また、戸建ての場合は中古でマーケットに出すと、基本的には値下がりすることが多いですので、マンションのほうがこの投資手法には合っています。
投資用マンションというよりも、家族に合う物件を購入する際に不動産としての価値も高い物件であるかどうかを意識して購入する、というのが成功の秘訣と言えます。(私は投資目線ばかりが気になって、家族からの承認がおりず購入を断念したことが何度もあります。)
不動産経営をするのが不安な方は、まずは自宅マンションを投資目線も踏まえた上で購入してみましょう。
2)中古戸建て投資
これは中古の戸建てを購入し、リフォームし賃貸して賃料収入を得る投資方法です。
中古の戸建て物件は、築年数や駅からの距離にもよりますが、安いものだと埼玉や千葉などの首都圏でも300万円~700万円程度で購入できる物件もあります。いきなり数千万円の不動産投資をするよりは、まずは少額の戸建てを購入し、そこから得る賃貸収入を足がかりに、より大きな投資へと拡大することもできます。
中古戸建ては投資家向けサイトよりも、at Homeのような一般の人向けのウェブサイトから検索して物件を探すほうが、お手頃な物件が見つかりやすいです。
購入原資については、現金での購入が中心になります。というのも、中古戸建てについては、建物の積算価値がほとんどなく、一般の不動産投資ローンを扱っている銀行では不動産投資ローンがつかないことが多いです。ただ、日本政策金融公庫(https://www.jfc.go.jp/)に相談すれば、不動産投資ローンではなく、リフォームして賃貸業を創業するためのローンとして一部借り入れをすることもできます。
メリットが多い中古戸建て投資ですが、建物に瑕疵が見つかりリフォーム費用が想定よりも必要となる場合もあるので注意が必要です。もし初めての購入で不安だったら、ホームインスペクターを探し、事前に目視での建物状況確認を依頼しても良いでしょう。だいたい5万円程度で検査をしてくれることも多いです。仲介の不動産屋さんは、購入してもらいたいというインセンティブが強いので、建物の状況について必ずしも丁寧に教えてくれるわけではない点に注意が必要です。
建物を購入したあとは、業者さんにお願いしたり、DIYでリフォームする等してきれいにして貸し出すと、お客さんが早くついたり、高い賃料で入ってくれることがあります。ただし、せっかく購入した家だからと、外壁や水回りの設備等にお金をかけすぎると、利回りが低下してしまい、思ったより儲けが出ないといったこともあるので注意が必要です。
購入からリフォームの手配に至るまで手間が結構かかるため、サラリーマンの方はある程度の時間を確保できる方にはおすすめできますが、どちらかというと専業主夫・主婦の方の方が向いているかもしれません。
比較的少額から投資できますが、手間がかかるので時間を確保できる方におすすめの投資手法です。
3)中古区分マンション投資
中古区分マンション投資は、すでに市場に出ている中古マンションを購入、賃貸して賃料収入を得る投資手法です。
中古であることが初心者の方には重要です。新築区分マンション投資は多くの方が失敗するのでおすすめしません。というのも、新築マンションは購入当初は新築のプレミアムがついた賃料で賃貸することができますが、ある程度の年数がいくと賃料は下落していきます。
しかし、新築マンションを販売する不動産屋は、新築時の賃料でずっと貸し出せることを前提に、利回りなどを購入者に伝えます。よく、マンション投資の営業電話が事務所にかかってくることがありますが、だいたいは新築マンションの紹介で、ダメ物件を押し込もうとする悪徳不動産会社です。
一見するとそこそこの利回りが取れているようですが数年経つと、キャッシュフローが赤字になりローンの返済を自分の給与から補填するようなことにもなりかねません。ちなみに、よく節税になりますよ、といってキャッシュフローが赤字の物件を紹介してくる不届き者の不動産仲介がいますが、絶対に購入してはいけません。不動産投資は、購入することであなたのキャッシュフローをよくするものであって、赤字を垂れ流して購入するようなものではありません。
さて、年数が少し経った中古の区分マンションで、立地も悪くないものを適正価格で購入できれば、区分マンション投資は手間がかからない投資です。客付けや家賃の回収等もすべて管理会社へ任せればすみますし、マンション全体の大規模修繕等も管理組合を通して行いますので、特段手間はかかりません。サラリーマンが投資するには一番人気がある投資方法ではないでしょうか。キャッシュフローが大きく向上するわけではないので、急拡大させることは難しいですが、手堅い投資法であると言えます。
一度購入してしまえば、手間はかからないため、サラリーマン投資家にとっても始めやすい投資手法です。ただし、手残りのキャッシュフローはあまり大きくないため、投資回収に時間がかかります。
4)一棟アパート・マンション投資
区分マンションはマンションの一部屋の購入となりますが、一棟マンション・アパート投資は建物すべてを購入し、賃借人に貸し出す投資手法です。
メリット
メリットとしては、管理運営方針を自ら決められる・ある程度の規模のキャッシュフローが入るため投資を拡大しやすいといった点があげられます。
区分マンションの場合は、毎月修繕積立金や管理費を管理組合へ支払い、管理組合で大規模計画修繕や日々の管理を行うためほとんど手間はかかりませんが、お金の使い方については管理組合で決まった内容に従う形になります。
一方で、一棟マンション投資はオーナーである投資家が家賃の中から、修繕用に積み立てを行ったり、管理会社へ管理を委託する等、手間がかかる反面、自ら意思決定を行うことができるので、費用対効果の高い箇所にしぼって修繕を行うことができたり、独自の施策を行って賃借人を募集する等、いわゆるアパート経営を行います。
デメリット
・デメリットとしてある程度は管理会社へ委託するにせよ、自ら管理運営方針を決めていく必要があるため手間がかかることがあげられるでしょう。また、基本的には多額のローンを組んで投資を行うため、入居者を継続的に集めることができない場合、返済に苦労することもあります。また、区分マンションと比べると災害リスクが高いです。特に木造アパートを一棟保有している場合などは、台風や河川の氾濫等によって物理的に大きな影響を受けてしまいますので、保険の加入等をふくめて、対策が必要となります。
短い期間でキャッシュフローを改善したい積極的な投資家におすすめの投資手法です。ただし、入居者を集める経営・不動産ノウハウがある程度不可欠であり、リスクと手間がかかる投資手法ではあります。
さて、今回は第一回ということで現物不動産投資の1)~4)について紹介しました。
この4つの手法が実物不動産投資を行う上では現実的な選択肢となってきます。メリット・デメリットを比較した上でご自身にあう手法を選べばよいかと思います。
次回は、株式投資に近い形の不動産投資について紹介していきたいと思います。
それでは、ハスキー不動産でした。
第1回 現物不動産投資
1)自己居住用住宅
2)中古戸建て投資
3)中古区分マンション投資
4)一棟アパート・マンション投資
第2回 間接不動産投資
5)J-REIT
6)REIT ETF
この記事は、不動産投資に興味があるが、どういう方法があるか分からない初心者投資家向けに紹介しています。この記事を読むと、不動産投資を始めるにあたって、投資方法を俯瞰的に見ることで、どの手法が自分に向いているかを考えるヒントを紹介します。
1)自己居住用住宅
自己居住用住宅ってなんだ、と思った方も多いと思いますが、自分で住むために買ったマンションなどの住宅のことです。日本だと住宅ローンを組んで自分で住む不動産を買うことを不動産投資とは考えませんが、海外だと最も人気な投資方法です。
最も大きなメリットは、住宅ローンが使えるということです。不動産投資ローンだと借り主の属性によって様々ですがだいたい2%~4%の金利が一般的です。5,000万円借りると年間約100万円~200万円が金利支払いのためにお金が消えていきます。
住宅ローンの場合は現在、変動金利だと0.5%つまり年間25万円程の金利で借りることができます。将来に渡って考えるととても大きな差です。しかも住宅ローン減税等で税額控除も受けられますので、良いことだらけです。
儲ける手段としては自分で住んでいるので、家賃が入ってくることはありませんので、売却時の価格差で儲けることになります。つまり、安く買って高く売るということです。私の友人だと、2011年に購入した4,000万円のマンションが2019年に6,000万円で売れたという話を聞きました。これはかなり極端な例だとは思いますが、家賃を払わずに快適な分譲マンションに住んで購入時と同じくらいの金額で売却できたら、ある意味タダで高級マンションに住めているということなので、かなりコスパのよい投資といえます。
注意する点としては、立地が非常に重要となることです。物件価格が上昇しているエリアで購入する必要があります。また、戸建ての場合は中古でマーケットに出すと、基本的には値下がりすることが多いですので、マンションのほうがこの投資手法には合っています。
投資用マンションというよりも、家族に合う物件を購入する際に不動産としての価値も高い物件であるかどうかを意識して購入する、というのが成功の秘訣と言えます。(私は投資目線ばかりが気になって、家族からの承認がおりず購入を断念したことが何度もあります。)
不動産経営をするのが不安な方は、まずは自宅マンションを投資目線も踏まえた上で購入してみましょう。
2)中古戸建て投資
これは中古の戸建てを購入し、リフォームし賃貸して賃料収入を得る投資方法です。
中古の戸建て物件は、築年数や駅からの距離にもよりますが、安いものだと埼玉や千葉などの首都圏でも300万円~700万円程度で購入できる物件もあります。いきなり数千万円の不動産投資をするよりは、まずは少額の戸建てを購入し、そこから得る賃貸収入を足がかりに、より大きな投資へと拡大することもできます。
中古戸建ては投資家向けサイトよりも、at Homeのような一般の人向けのウェブサイトから検索して物件を探すほうが、お手頃な物件が見つかりやすいです。
購入原資については、現金での購入が中心になります。というのも、中古戸建てについては、建物の積算価値がほとんどなく、一般の不動産投資ローンを扱っている銀行では不動産投資ローンがつかないことが多いです。ただ、日本政策金融公庫(https://www.jfc.go.jp/)に相談すれば、不動産投資ローンではなく、リフォームして賃貸業を創業するためのローンとして一部借り入れをすることもできます。
メリットが多い中古戸建て投資ですが、建物に瑕疵が見つかりリフォーム費用が想定よりも必要となる場合もあるので注意が必要です。もし初めての購入で不安だったら、ホームインスペクターを探し、事前に目視での建物状況確認を依頼しても良いでしょう。だいたい5万円程度で検査をしてくれることも多いです。仲介の不動産屋さんは、購入してもらいたいというインセンティブが強いので、建物の状況について必ずしも丁寧に教えてくれるわけではない点に注意が必要です。
建物を購入したあとは、業者さんにお願いしたり、DIYでリフォームする等してきれいにして貸し出すと、お客さんが早くついたり、高い賃料で入ってくれることがあります。ただし、せっかく購入した家だからと、外壁や水回りの設備等にお金をかけすぎると、利回りが低下してしまい、思ったより儲けが出ないといったこともあるので注意が必要です。
購入からリフォームの手配に至るまで手間が結構かかるため、サラリーマンの方はある程度の時間を確保できる方にはおすすめできますが、どちらかというと専業主夫・主婦の方の方が向いているかもしれません。
比較的少額から投資できますが、手間がかかるので時間を確保できる方におすすめの投資手法です。
3)中古区分マンション投資
中古区分マンション投資は、すでに市場に出ている中古マンションを購入、賃貸して賃料収入を得る投資手法です。
中古であることが初心者の方には重要です。新築区分マンション投資は多くの方が失敗するのでおすすめしません。というのも、新築マンションは購入当初は新築のプレミアムがついた賃料で賃貸することができますが、ある程度の年数がいくと賃料は下落していきます。
しかし、新築マンションを販売する不動産屋は、新築時の賃料でずっと貸し出せることを前提に、利回りなどを購入者に伝えます。よく、マンション投資の営業電話が事務所にかかってくることがありますが、だいたいは新築マンションの紹介で、ダメ物件を押し込もうとする悪徳不動産会社です。
一見するとそこそこの利回りが取れているようですが数年経つと、キャッシュフローが赤字になりローンの返済を自分の給与から補填するようなことにもなりかねません。ちなみに、よく節税になりますよ、といってキャッシュフローが赤字の物件を紹介してくる不届き者の不動産仲介がいますが、絶対に購入してはいけません。不動産投資は、購入することであなたのキャッシュフローをよくするものであって、赤字を垂れ流して購入するようなものではありません。
さて、年数が少し経った中古の区分マンションで、立地も悪くないものを適正価格で購入できれば、区分マンション投資は手間がかからない投資です。客付けや家賃の回収等もすべて管理会社へ任せればすみますし、マンション全体の大規模修繕等も管理組合を通して行いますので、特段手間はかかりません。サラリーマンが投資するには一番人気がある投資方法ではないでしょうか。キャッシュフローが大きく向上するわけではないので、急拡大させることは難しいですが、手堅い投資法であると言えます。
一度購入してしまえば、手間はかからないため、サラリーマン投資家にとっても始めやすい投資手法です。ただし、手残りのキャッシュフローはあまり大きくないため、投資回収に時間がかかります。
4)一棟アパート・マンション投資
区分マンションはマンションの一部屋の購入となりますが、一棟マンション・アパート投資は建物すべてを購入し、賃借人に貸し出す投資手法です。
メリット
メリットとしては、管理運営方針を自ら決められる・ある程度の規模のキャッシュフローが入るため投資を拡大しやすいといった点があげられます。
区分マンションの場合は、毎月修繕積立金や管理費を管理組合へ支払い、管理組合で大規模計画修繕や日々の管理を行うためほとんど手間はかかりませんが、お金の使い方については管理組合で決まった内容に従う形になります。
一方で、一棟マンション投資はオーナーである投資家が家賃の中から、修繕用に積み立てを行ったり、管理会社へ管理を委託する等、手間がかかる反面、自ら意思決定を行うことができるので、費用対効果の高い箇所にしぼって修繕を行うことができたり、独自の施策を行って賃借人を募集する等、いわゆるアパート経営を行います。
デメリット
・デメリットとしてある程度は管理会社へ委託するにせよ、自ら管理運営方針を決めていく必要があるため手間がかかることがあげられるでしょう。また、基本的には多額のローンを組んで投資を行うため、入居者を継続的に集めることができない場合、返済に苦労することもあります。また、区分マンションと比べると災害リスクが高いです。特に木造アパートを一棟保有している場合などは、台風や河川の氾濫等によって物理的に大きな影響を受けてしまいますので、保険の加入等をふくめて、対策が必要となります。
短い期間でキャッシュフローを改善したい積極的な投資家におすすめの投資手法です。ただし、入居者を集める経営・不動産ノウハウがある程度不可欠であり、リスクと手間がかかる投資手法ではあります。
さて、今回は第一回ということで現物不動産投資の1)~4)について紹介しました。
この4つの手法が実物不動産投資を行う上では現実的な選択肢となってきます。メリット・デメリットを比較した上でご自身にあう手法を選べばよいかと思います。
次回は、株式投資に近い形の不動産投資について紹介していきたいと思います。
それでは、ハスキー不動産でした。